透明な氷の作り方:バーの水道水はなぜ美味い?  | マスタードTOM  

透明な氷の作り方:バーの水道水はなぜ美味い? 

一日の終わりの楽しみ、自宅で一杯。お酒の種類にはこだわっても、氷はこだわらないというひとは多いのではないでしょうか。この記事では、自宅でも簡単にバーのようなおいしい透明な氷をつくる方法をお教えします!

どうしてバーの水道水は美味しいのか?

バーで出される氷ってどうして家の氷とは違うのでしょうか。高い氷を使っているから?職人の技術があってからこそ?

実は、バーの氷も普通の水道水を使っていることが多いそうです。ということは、この問いはこういいかえられます。

どうしてバーの水道水はおいしいのか。

その秘密は「氷の作り方」にありました。

どうして家の水道水はまずいのか

まず、家の水道水がなぜおいしくないのかを見ることで、バーとのちがいを明らかにしていきましょう。

そもそも、自然の水にはいろいろな不純物が含まれています。ナトリウムやマグネシウムなどのミネラルに加えて、炭酸ガスなど。それに加えて、日本では水道水を「飲める」水にするために塩素消毒を行っているため、水道水にまじった塩素が独特の臭い(カルキ臭)を放ちます。

水道水はきれいなプールのようなものなのです

水道水はこれらの不純物が雑味となっているため美味しくないのです。しかも、氷を作ると不純物は白く結晶するため、見た目もよくありません。

さあここにヒントが出ました。バーの水道水が美味しい理由は、不純物の取り扱いにあったのです。バーで使う氷は、丁寧に不純物が取り除かれています。バーの氷はとても透明ですよね。

実は、透明な氷づくりと美味しい氷づくりには深い関係があるのです。

おいしい氷をつくるには

それではさっそく美味しい氷づくりの方法をみていきましょう。

液体には「凝固点」というものがあります。水が氷になる温度のことです。ふつう水は0℃で氷になります。しかし、不純物が混ざった水は、不純物によって水が凍るのを邪魔されるため、きれいな水よりも凍るのが遅いのです。

「美味しい氷=不純物の入っていない氷」をつくるには、このきれいな水と不純物を含む水の凍るスピードの差を利用することで、きれいな氷だけを取り出します。

自宅でもできる方法は2つ。それぞれ見ていきましょう。

用意するもの

プラスチックタッパー(冷凍庫に入るサイズ)・・・水を入れる容器
ハンマー・・・容器から氷を取り出すときに使う
アイスピック・・・氷を割るときに使う
まな板・・・シンクを守る
軍手・・・手を守る

1. ゆっくり凍らせる

ふつう、家庭用冷凍庫の温度はマイナス18℃程度に設定されています。このような非常に低い温度で水を凍らせると、凍るときに不純物の気体が押し出されずに氷の中に閉じ込められてしまいます。そこで、マイナス10℃ほどの温度でゆっくりと凍らせることで、不純物をしっかりと外に押し出すことができるそうです。

冷凍庫の温度を下げる方法として、水を張る容器にぷちぷちなどの断熱材を巻いたり、容器の下に割りばしをしいて隙間をつくって熱伝導率を下げることが効果的です。

しかし、最新型の温度を設定できる冷凍庫以外では温度を下げるのはたいへんですよね。そこで、2つ目の方法です。

2. 全部凍る前に取り出す

さきほど、「不純物は水が氷になる際に押し出されるが、家庭用冷凍庫では温度が低すぎるため不純物が氷の中に閉じ込められてしまう」ということをみました。この方法は、この仕組みを逆手に取ることできれいな氷を取り出します。

水は冷気が直接あたるところ=外側から凍っていく性質があります。なので、時間経過とともに氷の中心には凍る前の水が入った空洞が生まれます。

最初にきれいな水から凍っていくので、不純物が入った水はこの中心に集められるのです。

このまま冷却すると不純物の入った水まで凍ってしまい、白く濁った氷が完成するのですが、この中心にぽっかりと穴が空いたタイミングで取り出すことで不純物を含んだ水だけを捨てることができます。

手順は簡単。いつも通りタッパーに8割ほど水を張り(浄水を使えれば浄水を入れてください)、サイズにもよりますが、だいたい15時間ほど凍らせるだけです。この際、冷却風が直接当たらないように注意してください。

完全に凍りきっていないことを確認して、氷を取り出します。容器の裏から水をかけながらハンマーでたたいてあげると簡単に取り出せます。すると中から不純物を含んだ水が出てくるので、捨ててしまいましょう。あとはアイスピックで砕くだけ。とても簡単です!

綺麗な形で取り出すには

バーのような直方体のかたちのいい氷を取り出す方法はこちらの動画を参照してください。

この動画では、クーラーボックスをつかうことで冷気の当たる方向をコントロールしてきれいな形の氷を取り出しています。

 

こういう仕組み。

まとめ

今回はこちらの記事で簡単にご紹介した透明で美味しい氷の作り方を詳しく解説しました。

自宅でも美味しい氷を作って、たのしくお酒を飲んでください!

 

Tom
TOM

すごい簡単だ!僕もバーテンダーになろうかな。