浜松餃子流「羽根付き餃子」を家庭に再現する方法 | マスタードTOM  

浜松餃子流「羽根付き餃子」を家庭に再現する方法

ただでさえよだれが止まらない餃子に、「アレ」がついていたらどうする…?

餃子。みんな大好きですよね。もちもちとした皮をかみちぎると、あふれんばかりのアツアツ肉汁にハフハフと思わず歌ってしまう。しゃきっ、しゃきっとビートを刻むたまねぎ。口の中で鼻まで香りを持ち上げる、どっしりとしたにんにくのベースも忘れちゃいけません。ああ、餃子が食べたいっ!

しかしなんともアクセントが足りない。そう、みなさんお分かりの通り、「羽根」ですね!

羽のサクサク感がなければ、餃子のロックバンドはメジャーデビューできません。

でも、お店みたいな羽付き餃子を家で作るのは難しそう…。そう思ってはいませんか?

前置きが長すぎました。この記事では、そんなあなたのために家でも立派な羽付き餃子を作る方法を、プロの技とともにご紹介します!

あの「浜太郎」の羽根付き餃子

今回ご紹介するのは、浜松餃子の名店、「浜太郎」さんの公開している羽つき餃子の焼き方です。

「浜太郎」さんといえば、浜松餃子まつり2012のイベント「G1餃王座決定戦」グランプリを筆頭に、数々の名だたる餃子賞を受賞している名店です。最近ではTBSの「マツコの知らない世界」でも紹介され、創業23年の老舗ながらその人気はやむことを知りません。

社長の請井正さんはまさに、オペラ座の怪人ならぬ「ギョウザの怪人(Phantom of the Gyoza)」ですね!この動画はそんなファントムが餃子に羽をつけるやり方を丁寧に紹介してくださっています。

羽根をつけるメカニズム

そもそも餃子に「羽根」と呼ばれる薄い膜がどのようにして付けられるか、ご存知でしょうか。

餃子の「羽根」の正体。それは、「小麦粉」です。水に溶いた小麦粉がフライパンの底をみたし、熱で水分が飛ばされることで小麦粉の膜だけ残るというメカニズムです。もんじゃ焼きを鉄板で焼いたとき、底におこげができるのと同じ仕組みなのです。

では、どのように小麦粉をフライパンの底面に敷くか。そこにプロの技があります。早速見ていきましょう!

用意するもの

・フライパン
・鍋フタ
・丸皿(フライパンより小さく、そこが浅いもの)
・フライ返し、トング、さいばしなど
・濡れフキン
・サラダ油:大さじ1を2つ
・お湯:120cc
・餃子

羽根のつけ方

①餃子の下焼き

請井さんは、羽根をつける前に餃子に焼き色をつけることが大事だといいます。

羽根付き餃子の下焼き。そのやり方をまずは確認します。

まず、フライパンに油を大さじ1杯たらします。この段階ではまだ火はつけません。油をフライパンにまんべんなく引くことができたら、餃子を並べていきましょう。餃子の底に油がつくようにすることがポイントです!

並べ方はフライパンをぐるっと一周するように、円形に並べていきます。真ん中のスペースに1、2個置いても良いでしょう。

重要なのが、餃子についている打ち粉を落とさないように並べること。これが羽根のタネになります。

餃子を並べることができたら、フライパンに火をつけましょう。餃子に焼き色がついていることを確認するまでは餃子が焦げないようこまめにチェックします。

【火加減ワンポイント】 餃子の焦げるのは最初と最後の水が入っていない時です。このタイミングは特にご注意ください。プロは常に強火で焼いていますが、慣れるまではこのタイミングは火力調整してもOKです。
引用:YouTube

請井さんは、ここでの火加減を特に指定してはいません。火力を調整しながら、いい焼き色になるまでこまめにチェックするのがポイントだということですね。

②いざ、羽根をつける!

餃子に焼き色がついたのを確認したら、お湯を110cc入れていきましょう。

餃子の羽根は、お湯によって餃子の打ち粉が洗い流され、フライパンの底に小麦粉の水溶きが流れ込むことによって作られるのです!お湯は餃子にかかるように回しかけることが大事です。この時、油が跳ねる危険があるので注意してください。

お湯をまんべんなくかけることができたら、フライパンにフタをして、強火で3分30秒熱しましょう。

【焼き方のポイント】火加減とお湯の量です!3分半~4分でお湯が蒸発するのが理想です。コンロの火力によってお湯の量を調整するといいですよ。できるだけ強火が理想です。
引用:YouTube

ポイントはお湯を使うことです。餃子が焼き上がる時間、それまでに水溶き小麦粉の水分を蒸発しきる必要があります。そこで蒸発時間を短くするために、予め熱湯を用意しておくのです。

③焼き色を見極める

3分30秒経ったらフタをあけ、火を弱めましょう。その時にお湯が蒸発してなくなっていたら、油を再び大さじ1杯一面に回しかけます。お湯が残っていたら、強火で飛ばし切りましょう。

ここから焼き色が決まるので、スピード勝負です!羽根の色を見ながら焼き上がりを見極めましょう。多少色が薄いくらいがひっくり返したときにちょうどいいそうです。目安の羽根の色は小麦色です!

④最後の仕上げ:餃子をひっくり返す

餃子の焼き色サインを見極めたら、ひっくり返す準備に入ります。餃子はフライパンの余熱で焼けすぎてしまうので、ぬれふきんの上に一度置き予熱を止めることがコツです。

フライパンが冷めたら、餃子をひっくり返します。餃子を箸でつっつくと、フライパンから離しやすくなるそうです。

まず、フライパンの上から、餃子を覆うようにお皿をかぶせます。餃子をひっくり返す前に、そのままゆっくりフライパンを横にして、やけどに気をつけながら油を切りましょう。

油が切れたらあとはひっくり返すだけ。ひっくり返してみると、見事な羽根付き餃子がそこにあります!

YouTube

ところで…浜松餃子って何?

「浜太郎」の作っている餃子は、浜松餃子と呼ばれるジャンルに属します。では、その浜松餃子とは何をもって浜松餃子とされるのでしょうか。

調べてみると、浜松餃子をこよなく愛する「浜松餃子学会」という民間有志団体がその定義をしていたのでご紹介しましょう。

浜松餃子を一言で表す定義は、『浜松市内で製造されている事』です。現在では、この定義をよりピュアにする為に、『3年以上浜松に在住して』という条件を付加しました。が、つまる所、浜松で作られている事が重要で、それが特徴と結び付くのです。
引用:浜松餃子学会

浜松で作られた餃子が浜松餃子…じゃあ浜松の王将餃子は浜松餃子ってこと!?

しかし、彼らによるとこの定義には深い意味があるのだそうです。まず、浜松の土地柄が、浜松餃子ならではの具材になったといいます。

浜松では、

  • キャベツ:浜松市内で、もしくは隣の愛知県で豊富に作られていた。
  • 玉ねぎ:今でも有名産地だが、当時から盛んに作られていた。
  • 豚肉:元々養豚業が盛んで、流石にその当時は値段も高かっただろうが、餃子の具にコクを出すのに使用する事が出来た。

という素材特徴を持つ事が出来ました。ですから、浜松餃子の定義である「市内で作られた」事が重要なのです。キャベツを中心にしてあっさり味でありながら、豚肉のコクを併せ持つ餃子。それが浜松餃子です。
引用:浜松餃子学会

なるほど、浜松餃子はキャベツや豚肉を使っていることが特徴なのですね。さらに、彼らは餃子の提供の仕方にも浜松餃子の特徴があるといいます。

味が評判になった餃子の屋台では、押し寄せるお客さんに対応する為には、一度に多くの餃子を焼く必要が有りました。そこで考え出されたのが、円形に並べて焼くことだったのです。浜松餃子の焼き方の特徴である円形焼きは、その美味しさが全ての始まりだったのです。
引用:浜松餃子学会

うーん、これはあまり浜松ならではという感じがしませんね…。

しかし、この円形に並べられた餃子が、浜松独自の進化を遂げたのです!それは、「もやし」。浜松では、餃子はもやしと一緒に食べなければいけないというルールがあるそうです。そのルーツは、この円形に並べられた餃子の真ん中がさみしくて、誰かがもやしを入れたことから始まったのだとか。

そういうわけで、浜松餃子の特徴は大体以下の三点だということができそうです。

・浜松で、浜松に3年以上住んだ人によって作られた
・キャベツ、タマネギ、豚肉を使用している
・円形で、真ん中にもやしを入れている

「積年の疑問が解決した!」という方がいれば幸いです。

まとめ

羽根付き餃子の作り方を、浜松餃子の名店「浜太郎」さん直伝の方法でご紹介しました。

個人の感想ですが、羽根付き餃子は羽根にタレが染み込むので、味がしみて普通の餃子よりも美味しく感じられます。

皆さんもぜひ羽根付き餃子を作ってみてくださいね。ぜひその時には、もやしのトッピングを忘れずに。

 

トム

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